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NO2881 教育を壊す安倍政権(7)

コスモスも終わり

コスモスもそろそろ終わり 31日(金)快晴。昨夜、某教科書会社に就職したY君に最近の情勢を聞いた。私が教科書が国家の介入で内容がますます無味乾燥なものになる恐れを語ったのに対し、Y君も業界全体が委縮し、自己規制をする方向にあるとのことだった。由々しき事態である。

 

 拉致問題の政府対応は予測通りの結果に終わった。北朝鮮に完全に足元を見られている。この問題で私が気に入らないのは、政府は勿論、拉致被害者を支援する様々な団体が純粋に被害者を救出するというより、自分たちの活動のために政治利用しているのではと疑う。

 

 さて、道徳教育の問題を締めくくりたい。私も何度か指摘してきたが、教科書統制、学力低下、道徳教育強化の声は間違いなく戦争と連動していると。龍谷大の天野氏の論文でも明治時代に学力問題やその対応策及び評価が提起されたのは明治30年代中ごろだという。

 

テニスを楽しむ

テニスを楽しむ 天野氏は長野県や愛知県で具体的に修身科の評価がどのように行われたかを紹介している。それは概ね百点満点とし、「生徒の平素の謹情・素行を観察し、減点法で評定」するというやり方であった。しかし、評価する人の主観が入らざるを得ず、批判は止まなかった。

 

 評価対象の限定も観点も府県によりまちまちであり、査定(優等、尋常)の標準も曖昧だった。減点法による数量化は、いきおい機械的にならざるを得ず、評価の客観性の確保はきわめて困難だった。評価というより、むしろ児童生徒への管理的性格が強かったと。

 

 教育勅語が90年(明治23年)、その4年後に日清戦争が起き、日本は10年ごとに戦争を繰り返すことになる。その度に教科書への統制が強化され、修身科によって、国民は「臣民、皇民」へとマインドコントロールされていった。従って最後は全てに教科も「徳育化」を導入。

 

使われなくなった火の見やぐら

使われなくなった火の見やぐら 思い出すのは89年の学習指導要領で導入された「新しい学力観」である。校長・指導主事は挨拶の枕詞にこの言葉を使い、指導要録(戦前の学籍簿)や通信簿の筆頭に「興味・関心・態度」を強引に入れさせた。私はこれに抵抗し、通知表の社会科は知識をトップに据えた。

 

 教育現場で唯一法的根拠がないものに「通信簿」がある。これも森初代文相の影響によるもので、戦後も引き継いだ。学校の数ほどあると言われるように、学校毎に自由に作成してよいことになっている。元々は「徳育や訓練の効果を徹底するため」出されたものだ。

 

 最後に天野氏が「序」で紹介している、私も尊敬するバートランド・ラッセル(哲学者・平和運動家)の言葉を紹介する。「教育は知性及び思想の自由に対する主要な障害の一つとなった」と指摘し、その典型的な例として、日本の戦前の教育を挙げた。安倍政権はそこに戻ろうというわけだ。

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