我が家の一週間分のプラゴミ
20日(木)毎朝歩くコースにゴミステーションが何か所かある。ゴミ収集の収納場所は町内会ごとに違う。今はカラス対策でしっかりしたものが多くなった。ただ網をかぶせるだけの町内もある。収集は市の委託を受けた民間業者がやる。古紙や段ボールは古紙業者が回収する。
私の家事分担は料理に次ぐ大きな分担がゴミ出しである。ゴミ処理は県別、市町村別、町内会別に違うのでこれが一般的というものはない。新潟市はごみ袋を有料化して5年余りになるが、これとてまだ一般的ではない。買い物袋を持って行く風景も広がってきた。
ゴミ問題についての私の関心は在職中からで、学年の「総合学習」のテーマにして生徒に議論させたこともある。関心のきっかけは97年のドイツ訪問だった。スーパーの容器は瓶が中心だったし、アルミ缶さえあまり見なかった。レジ袋も有料が常識になっていた。買い物袋持参は常識だった。
退職後もタイ、ニュージーランド、ベトナム、マレーシア各国で半年以上生活しながら、ゴミへの関心は弱まることはなかった。ドイツやイギリスのゴミ処理も垣間見た。そこで分かったことは、日本のゴミの分別やリサイクルは間違いなく先進国と言っていい。
アジアでは収集はほぼ365日であり、分別はほとんどなかった。気候とも関係があろう。ロンドンさえ分別はなかったし、ニュージーランドでも瓶、缶以外の分別なし。生ごみの収集は週一回だったが、それで困ることもなかった。欧米では戸別収集が基本である。
町内のゴミステーション
日本のゴミステーション方式は町内会(戦前の統制の為の組織)があってこそ成り立つ感じだが、町内トラブルの原因になることも多い。シンガポールは戸別だが、他のアジア諸国はステーション。カラスがいないから日本ほどの管理がなくても問題はなかった。
ゴミの分別、リサイクルで先進国だと思われる日本。例えばアルミ缶のリサイクル率は94.7%、ペットボトル回収率90.4%、ガラスのリサイクル率90%、プラスチック廃材のリサイクル率77%と言った具合。日本人にとってリサイクルという言葉はかなり浸透した。それで満足している節がある。
一方で、ゴミの排出量でも先進国どころか、ダントツでワーストワンである。環境省のデータだが、日本人が一人当たりの一年間の排出量は320㎏、年間一家庭から1~2トンのゴミを排出するという。ゴミの焼却炉の数は08年OECDで1位、2位米国の4倍、4位独の8倍である。
欧州平均の10倍、ダイオキシン排出量も世界一。私が不可解な日本を連載しているのは日本を貶めるためでは断じてない。選挙を前にして、ゴミ問題一つを取り出しても、いかに政治が貧しいかを明らかにし、安倍政権のままでは、それがさらに進むと訴えたい。
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