KLの思い出
30日(金)曇。昨日経済同友会が柏崎・刈羽原発を視察。東電の要請によるものだというから、その意図は見え見えだ。適合審査を受けている6,7号機を動かすために、知事に圧力をかけたいということだろう。同友会は福島事故後「縮原発」を見直そうとしている。
福島原発事故などまるでなかったかのように、世の中、揚げて原発推進の流れが出来つつある。今日から2030年のエネルギーのベストミックス(民主党政権が30年代にゼロと閣議決定したものを簡単に覆し)を決める「有識者」会議が今日からスタートした。
例によってこのメンバーは電力会社など原発推進派が過半数を占める構成になっていることは言うまでもない。NHKはニュースで、このメンバー構成などを取り上げるわけもなく、電力会社の試算を取り上げ、全機が再稼動したらとか、40年、50年、60年運転した場合の割合を紹介する始末だ。
香辛料の量り売り
「東京ブラックアウト」では柏崎・刈羽原発6,7号機がテロによって電源を断たれ、最終的に両機とも爆発、メルトダウンに至る想定で、日本全体がパニックに陥る様子をリアルに描き出している。詳しくは著書を読んでいただきたいが、福島事故とは比較にならない。
それも容易に想像できる。事故が今の時期だから、北西季節風が吹き荒れ、首都圏全体が人が住めない状況になる。私などはそうなれば即原発からの全面撤退しかないと考えるが、小説ではこの期に及んでも加部(安倍)政権は放棄どころか、原発にしがみつく。
浴びる放射線量の限度を一般人は1から20、作業員は50から500ミリシーベルトに引き上げてでも乗り切ろうと画策する。オリンピックも断念しないどころか、大阪遷都まで計画するというシナリオを描く。加部政権ならやりそうだと思わせるところが凄い所だ。
インド人街
再びドイツシェーナウの人々がまとめた「原発をやめる100の理由に戻ろう」この本にも、原発とテロの危険についての報告がある。原発の現場は今も福島の現場がそうであるように、下請け企業の非正規労働者で占められている。誰でも施設内に入り込むことが可能だ。
そういえば私自身も柏崎・刈羽原発を見学した際、外国人作業員の姿をかなり見た。その気なら、労働者を装った工作員が忍び込むことなどいとも簡単なのが実情だろう。特定秘密法の成立によって、そんな事実調査さえ「テロ対策」を理由に一層難しくなることは目に見えている。
世界一安全な安全基準が聞いてあきれるが、日本の規制基準や対策にテロや飛行機の墜落さえ想定されていない。理由は「可能性が極めて低い」とか北朝鮮のミサイルに対しても「24時間警備体制を敷いているので心配はいらない」だそうで、その非科学性に呆れてしまう。