ベトナムの子は人懐っこい
2日(木)晴れ。臨時のテニスのお誘い。私が漫画家・小林よしのり氏を初めて知ったのは「新しい教科書をつくる会」の活動を通してである。私は漫画は中学時代に卒業しているので、読まない。授業用に「ベルサイユのバラ」や「カムイ伝」を読んだ程度である。
「つくる会」の創設に関わり、氏が行動を共にした八木秀次、西部邁、西尾幹二、渡部昇一など今安倍政権を支える右翼の論客たちである。小林が新潟に講演に来ると県民会館ホールが人であふれるほど若者に人気があり、彼が日本の右傾化に果たした役割は大きい。
つくる会はその後分裂を繰り返し、小林は独自の議論を展開するようになった。とりわけ、原発事故以降の変化が大きいと私は見る。脱原発論、女性天皇、夫婦別姓容認論等々。そして今回、BLOGOSというポータルサイトに続けて投稿している安保法制論である。
もう戦争で逃げ惑うこともない
百田発言は反論の余地のない言論の自由弾圧だと世界的な常識だと思ったら、本人は開き直り、安倍周辺からは彼を擁護する発言が相次いでいる。異常だ。そんな中、小林よしのり氏の「百田を叩くのは言論の自由である」は論理も主張も明快だと思うので紹介する。
百田発言は民間人が表現の自由を行使しているのだから勝手であると。その理屈で行くと、在特会のヘイトスピーチもサカキバラ元少年Aも言論の自由を盾にしてから困ったものだと思うが、禁じることができない。「わしは『公共の福祉』に反していると思うが」
氏は「つまり憲法21条の『集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保証する』という条文を守るのは権力の側なのである。憲法は国民が国家権力を縛るもの、という立憲主義の本質が未だわかっていない人がいるのが問題だ」真っ当ではないか。
日本はベトナムで何をした
「自民党の議員はネトウヨがバッジをつけてるだけのバカが実に多いのだ。安倍首相からしてネトウヨがコアな支持者だから、その配下の議員たちが立憲主義を知っている筈がない。それでなくても、最近の大手新聞やテレビは安倍政権批判を控える傾向がある」
氏は又1日付BLOGOROSに「懲らしめるべきメデイアは何か?」を投稿し、「権力者がメデイアを懲らしめようとする気はあるけど」と公言しているのだから、今後も警戒しなければならない。こんな馬鹿は選挙民が懲らしめるべきだろう」と。まったく正論だ。
「先日、沖縄で放送された「朝まで生テレビ」でも森本敏と山本一太を懲らしめてやった。イラク戦争以降は、わしが懲らしめるべきメデイアは読売新聞、産経新聞になったのだ。国家の尊厳を傷つける『反日新聞である』」一水会と言い、こんな右翼なら支持してもいい。