ペット・植物 の持ち込み



出発国と日本で検疫

犬、猫、小鳥などのペットや植物などを日本に持ち込む場合は、手荷物として預けるほか、機内への持ち込み、別送品または貨物として輸送する3つの方法がある。いずれの場合も出発地のほかに日本で検疫・通関などの検査を受けなければならない。輸送時の乗り継ぎなどで中継国への入出国があれば、その国の検疫もパスしなければならない。
動植物によっては、検疫時にいくつかの証明などが必要になるので、注意が必要である。なお、機内に持ち込む場合は、航空会社によって条件が異なるので事前に問い合わせる必要があるが、乗り合わせの乗客の気持ちなどを考えると、できるだけ避けたほうが無難である。

犬猫等検疫制度の見直し

日本では約50年間確認されていない狂犬病だが、世界の多くの国でいまも発生している。世界保健機関(WHO)の推測によると、毎年4~7万人が狂犬病で死亡しているといわれる。
近年のペットブームを反映して、狂犬病の発生の多い東南アジアから子犬の輸入が急増するなど、わが国への狂犬病の侵入リスクが高まっている。そのため、イギリスなどで行われている検疫制度や最新の科学的知見などを踏まえつつ、犬などの検疫制度が抜本的に見直され、2004年11月6日に施行された。

犬・猫

外国から犬または猫を日本に持ち込む場合は、狂犬病とレプトスピラ症(犬のみ)の検疫のため、一定期間の係留検査を受けなければならない。係留検査は、犬または猫を人やその他の動物と隔離して病気の有無を調べるため、動物検疫所の係留施設で行われる。万が一、長期の係留期間が必要になった場合でも、動物検疫所以外の場所での検査は認められないので注意が必要。
犬または猫を日本に持ち込む場合は、輸送の方法(貨物、携帯品)にかかわらず、日本到着の40日前までに「届出書」をFAXまたは郵送で、あるいは「輸入犬等の届出情報処理システム」によって、到着する空港(港)の所在地を管轄する動物検疫所に届け出なければならない。「届出書」には届出者の住所・氏名・連絡先、犬・猫の種類、頭数、年齢、性別、仕出国名、輸入の場所、搭載予定地・搭載予定年月日、輸入の時期、荷受(送)人の住所・氏名、さらに「その他参考となるべき情報」として犬・猫の個体識別情報や狂犬病予防接種情報などを明記しなければならない。
動物検疫所への届出状況(係留施設の収容状況)によっては、輸入の場所や時期が変更される場合もある。
日本到着後は、動物検疫所に輸入検査申請書を提出し、家畜防疫官の行う輸入検査を受けなければならないが、事前届出による審査が終了し、個体識別がなされ、条件に適合することが証明されている犬または猫は、通常12時間以内で検査終了となる。個体識別や証明内容に不備がある場合は、長期間(最長で180日間)の係留検査が必要になる場合もある。

指定地域から

指定地域(狂犬病の発生のない国・地域)から直接輸入され、マイクロチップによる個体識別などの必要事項が記載された輸出国政府機関発行の証明書で、次のことが確認できる場合は、到着時の係留期間は12時間以内となり、通常は短時間で検査終了となる。
(1)マイクロチップによる個体識別がなされていること(※1)
(2)指定地域において過去180日間(※2)、もしくは出生以降飼養されていたこと、または、日本から輸出された後、指定地域のみで飼養されていたこと
(3)当該指定地域に過去2年間狂犬病の発生がなかったこと
(4)出発前の検査で、狂犬病(犬の場合にはレプトスピラ症についても必要)にかかっていないか、またはかかっている疑いがないこと(※3)

※1国際標準化機構(ISO)11784および11785に適合するマイクロチップを犬などに装着。ISO規格以外のマイクロチップをすでに装着している場合は、到着予定港の動物検疫所に問い合わせる。動物検疫所の読み取り機で読めないマイクロチップについては、自分で読み取り機を準備する必要がある。
※2指定地域における飼養期間が180日間以上経過しないうちに日本に到着した場合、不足する日数の間、動物検疫所の係留施設で検査を受けなければならない。
※3出発直前(できる限り出発2日以内)に狂犬病及びレプトスピラ症(犬のみ)にかかっていないか、またはかかっている疑いがないことについて検査を受ける必要がある。

指定地域

農林水産大臣が狂犬病の発生がないと認めた地域(2005年6月7日現在)
台湾、アイスランド、アイルランド、スウェーデン、ノルウェー、英国(グレートブリテンおよび北アイルランド)、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアム

指定地域以外から

一方、指定地域以外から持ち込む場合も、指定地域から持ち込むときと同様に事前届出を行い、さらに輸出国政府機関発行の証明書で、「マイクロチップによる個体識別」「マイクロチップ装着後の2回以上の狂犬病不活化ワクチン接種」「2回以上の狂犬病ワクチン接種後に狂犬病の抗体価の確認」「狂犬病に対する抗体価確認のための採血後、180日間以上経過(輸出待機)していること」「狂犬病およびレプトスピラ症(犬のみ)にかかっていないか、またはかかっている疑いがない」ことが確認できる場合は、12時間以内の係留期間ですむ。待機期間が不足している場合は、不足日数分、それ以外の不備がある場合は180日間の係留検査が必要となる場合がある。
係留検査が終了すると、動物検疫所から「輸入検疫証明書」が発行されるので、飼い主は30日以内に、犬の飼養場所の市町村窓口へ持参して登録する必要がある。

犬を輸入できる場所

苫小牧港、京浜港、名古屋港、大阪港、神戸港、関門港、博多港、鹿児島港、那覇港、新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港(羽田)、中部国際空港、関西国際空港、新北九州空港福岡空港、鹿児島空港、那覇空港の18海空港のみ

係留施設

全国に11カ所あるが、飼養管理を受託する業者が常駐している施設については、事前に輸入予定の動物検疫所に確認する必要がある。

キツネ、アライグマ、スカンク

外国からキツネ、アライグマ、スカンクを持ち込む場合も、日本到着後、狂犬病についての検疫のため、一定期間の係留検査を受けなければならない。係留検査は、動物検疫所の係留施設で行われる。
犬または猫と同じように、キツネ、アライグマ、スカンクの場合も、日本到着の40日前までに輸入の時期、頭数などを到着する空港(港)の所在地を管轄する動物検疫所に届け出なければならない。動物検疫所への届出状況(係留施設の収容状況)によっては、輸入の場所、時期が変更になる場合がある。
指定地域(狂犬病の発生のない国・地域)から連れてくる場合は、マイクロチップによる個体識別などの必要事項が記載された輸出国政府機関発行の証明書があれば、12時間以内の係留期間となる。一方、指定地域以外から連れてくる場合は、180日間の係留期間となる。自宅での係留検査は認められない。

その他のペット

ペットの種類によって、動物検疫所(農林水産省)での係留検疫または検疫所(厚生労働省)への届出が必要となるので注意が必要。詳細については、以下のホームページを参照。

農林水産省動物検疫所
http://www.maff.go.jp/aqs/
厚生労働省(検疫所)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou12/index.html

ウサギ(ナキウサギを除く)の場合は、動物検疫所への輸出国政府機関発行の検査証明書の提出、さらに異常がない場合1日間の係留検疫が行われる(到着日と係留終了日は検査日に含まれないため、実際には最短でも到着日の翌々日が検査の終了日となる)。
フェレット、ナキウサギの場合は、検疫所への届出書、輸出国政府機関発行の衛生証明書などの提出が必要。
ハムスターなどのげっ歯類の場合は、検疫所への届出書、輸出国政府機関発行の衛生証明書などの提出が必要となるが、衛生証明書の要件が厳しいため、基本的には日本に持ち込めない。
インコなどの小鳥の場合は、検疫所への届出書、輸出国政府機関発行の衛生証明書(輸出前の21日間、蚊の侵入防止がなされた施設で保管されていたことなどを証明)などの提出が必要。なお、高病原性鳥インフルエンザの発生している国からは持ち込めない。
鶏、うずら、だちょう、七面鳥及びかも目の鳥類については、牛・豚・馬などとともに家畜と同じ扱いとなるので事前に動物検疫所に問い合わせる必要がある。
サルの場合は、ペット用としての日本への持込みは禁止されている。

水産防疫

水産動物の疾病の侵入を防止するため、水産資源保護法に基づき、農林水産大臣の輸入許可が必要な水産動物がある。
現在の対象動物は、こい、きんぎょその他ふな属の魚類、はくれん、こくれん、そうぎょ、あおうお、さけ科魚類の発眼卵、さけ科魚類の稚魚、くるまえび属のえび類の稚えびである。
対象度物を輸入しようとする者は、農林水産省に輸出国政府発行の検査証明書を添付した輸入許可申請書を提出し、農林水産大臣の輸入許可を取得する必要がある。
なお、輸出国において対象疾病が発生している場合は、農林水産大臣より、一定期間管理命令が発せられる場合がある。

植物

植物の病害虫が海外から侵入することを防ぐため、貨物・携帯品・郵便物などにより輸入されるすべての植物などについて、苗や植木はもとより果物・球根・種子・薬用人参・わら製品など、製材や製茶といった一部の高度に加工されたものを除いて、植物検疫を受ける必要がある。
植物を持ち帰る場合は、その国の植物検疫機関が発行した植物検査証明書を取得した上、輸入時に植物検疫官の検査を受けて合格する必要がある。特に病害虫の危険の大きいものは、輸入禁止や輸出国での栽培地検査が義務付けられているほか、一部の球根や果樹の苗木など、空港や海港の一次的な検査ではわからないウイルス病などの危険が認められるものについては、国の隔離圃場などで1年程度の精密検査を要することもある。

輸入禁止植物

植物に付着している病害虫によっては、チチュウカイミバエや火傷病菌など発見や駆除が困難で重大な被害を伴うものも少なくない。植物防疫所では輸入禁止植物を指定し、それらが国内に侵入するのを防いでいる。
例えば、土や土付きの植物は生産国を問わず輸入禁止となっている。地域ごとに多くの生果実、果菜類、熱帯果実類、根付き植物などで輸入禁止の措置がとられている。
民芸品などに使用されているムギワラやイネワラなども、ほとんどの地域からの持ち込みが禁止となっているので注意が必要である。

主な動物検疫所・植物防疫所

動物検疫所 / 各地の支所
横浜本所 045-751-5921
成田支所(1ビル) 0476-32-6664
成田支所(2ビル) 0476-34-2342
羽田空港出張所 03-5756-4860
北海道出張所 0123-24-6080
中部空港支所 0569-38-8577
関西空港支所ト 072-455-1956
福岡空港出張所 092-477-0080
鹿児島空港出張所 0995-43-9061
那覇空港出張所 098-857-4468
植物防疫所 / 各地の支所
横浜植物防疫所 045-211-7152
成田支所 0476-34-2350
名古屋植物防疫所 052-651-0111
神戸植物防疫所 078-331-2806
関西空港支所 072-455-1936
門司植物防疫所 093-321-1404
那覇植物防疫事務所 098-868-0715
検疫所
成田空港検疫所 0476-32-6708
中部空港検疫所支所 0569-38-8192
関西空港検疫所 072-455-1298
福岡空港検疫所支所 092-477-0207

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