29日(金)晴れ。高校教科書問題を集中的に取り上げる。新聞テレビ等メデイアがきちんと取り上げて批判しないことをいいことに、国会でも取り上げられることもない「行政指導」の名でとんでもないことが行われていることを国民や県民は知る必要があるのである。
元々は石原都政の下で人事権を使って教育委員会の委員を入れ替える形で法に寄らない方法で現場に圧力をかけ続けているのである。それに倣ったのが横浜市、神奈川県、大阪府である。産経新聞がことさら「強制」を問題にしたのは大阪の橋下氏を意識しているとみられている。
中古衣類、300円より
横浜市は今年竹富町で問題となった新しい歴史教科書をつくる会に由来する育鵬社版中学歴史・公民教科書を2011年全市で採択させた横浜市教委は今度は高校の実教出版を問題にしている。市立高校9校中４校から出されていた実教出版を勝手に山川出版に変更した。（まだ、つくる会系の高校教科書はできていない）
13年度に入り、特定教科書排除はさらに広がった。都教委は13年6月27日の都教育委員会定例会で教科書に関する「見解」なるものを議決した。その内容は「実教版『高校日本史Ａ』『高校日本史Ｂ』の国旗・国歌に関する記述は入学式、卒業式においては国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導することは学習指導要領に示され・・児童生徒の模範となるべき教員の責務である」とする教育委員会の考え方と異なるものであるから、都立高等学校において使用することは適切ではない」そして、各校の校長に校長の責任と権限の下、適正に教科書の選定を行うよう」との通知をだし、都立高校の採択はゼロとなった。
神奈川、大阪ではもっと露骨で、各校からの選定結果が終わっていた13年7月24日、校長会が終わった後、実教版を選定していた28校の校長が残され、県教委が選定の再考を求めた。各校長に対し、「採択の際に校名が明らかになると様々な団体が来て混乱が起きる」つまり、右翼の街宣車が来るぞ、と言うわけだ。
甘き物
いうまでもなく28校すべてが他の教科書に変更させられた。右翼団体の圧力を利用して教科書の変更を迫るという、あり得べからざる事態である。大阪府教育長は都教委の「見解」を伝える形で7月4日全府立高校に送付。それでも9校が実教版を選定した。
それでも、8月30日、府教委定例会でその採択を認めた。ところが、その後、府教委は生徒全員に府教委作成の「補完教材」を配布するというおよそ考えられない行動に出た。それには12年1月にでた最高裁判決（校長の職命令は合法）をつまみ食いした内容。しかも、教員がそれを使用したかどうかの「確認報告書」の提出を求めるという、君が代斉唱の口パク問題にも通ずるやり方である。さらに8月に入り、高校教科書全てに対して「明治以降の我が国の対外政策と、わが国の領域を巡る問題の扱いを点検するよう事務局に指示。もはや狂っているとしか言いようがない。これがマスコミの追及対象にならないでいいのか。
続きを読む
